トラからクロへ

たまたまここ数日、先代猫・トラの話を患者さんとすることが何度かありました。
トラが亡くなって、もう3年も経つんですねぇ。

トラは、特に教えてもいないのにいたずらもせず、爪とぎは決まったマットの上でしかしない、嫌なことをしても噛んできたり引っかいたりもしない、遊びもとても穏やかで、人の膝の上に乗ったり、静かにスリスリするのがトラの遊びのスタイル。
初めて猫を飼った我が家にとってとても飼いやすい、猫の魅力にハマるキッカケを作ってくれた、本当に完璧な子でした。

『トラみたいな穏やかで優しい子をまた飼いたい』

はじめはそう思っていました。
でも、トラみたいな子なんて存在するのか?とも思い始めて…。

そんな中で出会ったのがクロでした。
決め手はやはり、トラみたいにあまり激しく遊ばないこと。
最初に見たクロは、とても穏やかそうに見えました。

しかし。
我が家に来てからのクロについては…ずっとブログを読んでくださっている方たちならきっと説明しなくてもご存知ですね(笑)
とにかく毎日がやりたい放題です!!(笑)

でも、こんなに遊びもいたずらも大好きな子でなかったら、トラを失った悲しみからこんなに早く立ち直れなかったのではないかなと思います。
子猫の頃のクロは、私が泣いているところに来て、涙をペロペロなめ取ってくれました。
『優しい子だ…』と思ったのもつかの間、その後は泣く暇がないくらい、毎日物を壊したりカーテンを破いたり、とにかく色んなことをやってくれました。
片付けに追われながらも、家の中に笑顔が戻って。

トラを失った今の我が家にとっては、この自由奔放なクロが完璧な子だったんだなぁと思います。
トラ以上でも以下でもなく、クロはクロ。
それで良かったんだなぁと、近ごろ思っているのでした。