愛犬との思い出

私は小学4年生の頃から約12年間、中型のミックス犬を飼っていました。
名前はチャッピーと言います。
チャッピーとの思い出はたくさんあるのですが、今日はその中の一つをご紹介しようと思います。

地元・北見に住んでいた時の話です。
その頃まだ中学生だった私は、学校から帰るとチャッピーの散歩に行くのが日課になっていました。
家の裏のサイクリングロードがいつもの散歩コース。

その日もいつものように散歩していると、サイクリングロード横の道路を走っていた車が急に減速し、私たちを少し追い越した所で停車しました。
『道でも聞かれるのかな?』と思っていると、運転席からおじさんが「あの!あの…!」と言いながらダッシュで降りてきました。
その必死な様子が怪しく見え、『誘拐…?』という言葉が頭をよぎった私は思わず後ずさり。

おじさん「あ!あの!怪しい者じゃないんです!!」

私「えっ…えっと…」

『自分で怪しくないとか言ってる!余計怪しいじゃん!』と心の中で葛藤していると、おじさんがその場にしゃがみ込み、

おじさん「いやぁ…そっくりだぁ…」

私「はいっ?」

おじさん「うちで飼ってた犬にそっくりなんです!!」

あ…、私じゃなくて、チャッピーに用事があったんですか…(笑)

おじさんの飼っていた、少し前に亡くなってしまってワンちゃんにあまりにも似ていたため、車を停めてしまったとのことでした。

おじさんは「いやぁ、すごいなぁ…本当にすごいなぁ…」と呟きながらしばらくチャッピーをかわいがり、私に確認した後、写真まで撮っていました。
写真を撮り終わると、

おじさん「ありがとうございました。あっ、ちょっと待ってて!」

何やら車の中をゴソゴソ。
そして、

おじさん「これ!このワンちゃんに!」

と、袋詰めされた大量のジャーキーを私に手渡し、去っていきました(笑)

貴重な経験をしたね、チャッピー(笑)
初対面の人に写真撮られたり、おやつたくさんもらったり。
でも、そんなに似てるなら、おじさんのワンちゃんにも会ってみたかったなぁ。